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令和7年度 南相馬市博物館きのこ観察会報告
(令和7年6月)

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令和7年(2025年)年6月22日(日)に南相馬市博物館主催で、「初夏のきのこ」の観察会が開催されました。

 南相馬市博物館主催のきのこ観察会が開催され、福島きのこの会会員3名が講師で参加しました。

  観察会には、大人9名、小学生以下のお子さん11名が参加されました。例年に比べお子さんの参加が多かったため、きのこの種数は極端に少なかったものの、にぎやかで大いに盛り上がる観察会となりました。きのこ採取では、見つけたきのこをお子さんたちが、我先に手に取ろうとする場面も多く見られました。そのため、講師側から「見つけた人」「まだ採っていない人」などと声をかけながら、順番に採取してもらうよう工夫しました。それが良かったのか、お子さんたちは皆、楽しそうに生き生きと活動していました。また、途中で水分補給の時間を設け、熱中症対策にも配慮しました。これは、南相馬市博物館の学芸員・仲川さんのご配慮によるもので、大変助かりました。
 今回の観察会は「初夏のきのこを観察する」ことを主旨とし、梅雨入り直後のきのこが見られる時期を狙って、6月22日に開催しました。しかし、当日までの1週間は猛暑が続き、ほとんど雨が降らなかったため、きのこの発生が心配されました。
 昨年と同様に、まず約30分間は昨年盛り上がった「毒キノコについて」の解説を行いました。当初は毒キノコに続いて「きのこの探す場所」についてもお話しする予定でしたが、毒キノコの話に30分を費やしてしまい、そこまで及びませんでした。それでも、参加者の反応は良く、内容としては満足いただけたようです。
 その後、屋外での採取活動に移りました。予想に反してウスタケの幼菌が多数見られ、参加者の皆さんにも観察を楽しんでいただけたようです。
 晴天が続いたため観察できたきのこは15種余だったものの、ウスタケの幼菌やヒメカタショウロ(または類似種)が多数見つかり、特に子どもたちは見慣れない形のきのこに大いに興味を示していました。
 今年も昨年と同様、採取したきのこを観察台に並べ、すぐに解説を行いました。解説終了後に観察会を締めくくり、その後に鑑定作業を実施しました。この流れは参加者にとってもスムーズで、好評だったように感じています。また、観察台での解説では、ヒメカタショウロ(類似種?)を割いて黒く変色した粉状の胞子塊を見せた際にも、大きな反応がありました。

毎回感じることですが、参加されたお子さんたちは非常に積極的で、自らきのこに触れて観察していました。ガイド役の会員が実際に触れて見せることで、子どもたちも警戒せずに親しみをもって観察できたのだと思います。

 観察できた種数はすくなかったのですが、参加者の皆さんには十分に楽しんでいただけた観察会になりました。

以下の画像は観察会の光景の一部です
1.毒キノコについて解説中です。
参加者の皆さんは。配布資料を見ながらしっかりと解説に耳を傾けていました
2.いよいよきのこ探しに出発です。
準備を整えて集合中です
3.歩き始めて間もなくの林内で、ウスタケ幼菌発見です
4.福島きのこの会員T・H氏が、ウスタケを手に取って解説中です。お子さんたちは真剣なまなざしで聞いていました 5.ウスタケの解説終了後に、子供たちがたくさんのウスタケ幼菌を見つけました。子供の目はスゴイ! 6.何かのきのこを見つけ、スマホで撮影中です
7.針葉樹の倒木切り口にヒメカバイロタケが群生していました
ここぞと、福島きのこの会員K・H氏が張り切って解説中です
8.ヒメカバイロタケを採ってもいいよと伝えると、喜んで採取していました。子供にちょっとだけポーズをとってもらいました 9.園内の別な場所へ移動中です
10.発生したきのこを解説すると、そのあと熱心にメモを取るお子さんがいました。きのこに相当興味があるようでした。 11.きのこらしいきのこ発見!! K・H氏はテングタケ属は分かったのですが、種名が出てこず、観察台で解説しました 12.観察中に熱中症対策で、水飲みタイムです。
   
13.観察台にきのこを並べている最中にも、お子さんたちは興味津々でのぞき込んでいます。 14.きのこの前でポーズをとってもらいました。ありがとう。  15.採取きのこについて、福島きのこの会員T・H氏とK・H氏で解説をさせていただきました
 以下の画像は今回採集されたきのこの一部です
     
イボテングタケ? テングツルタケ ススホコリの仲間?
ウスタケ
写真撮影を忘れたので、サイト管理者の写真を引用しました
ヒメカタショウロ類似種?
写真撮影を忘れたので、サイト管理者の写真を引用しました
   
カワリハツもしくは類似種 変形菌(ツノホコリの仲間?) 綺麗なきのこでしたが種名が分かりません