令和7年(2025年)年10月11日(土)に川内村いわなの郷で、センボンキツネノサカズキ調査を主としたきのこ観察会が開催されました
いわなの郷の観察会は毎年9月下旬か10月上旬に開かれている観察会で、センボンキツネノサカズキ(Microstoma aggregatum Otani)の発生状況の確認が主たる目的で開催しています。
センボンキツネノサカズキは北海道の一部と福島県川内村のいわなの郷でしか確認されていない極めて貴重なきのこです。これ以外の外国を含む地域では未だ未確認と言われています。
毎年定期的に観察会を行うようになった経緯は、2019年にセンボンキツネノサカズキの発生場所一帯を、皆伐に近い伐採が行われたために、その翌年から発生状況の確認を続けています。詳細は「研究・調査・報告」のページでご覧いただけます。
「研究・調査・報告」のページ←クリックすると詳細ページが開きます。
昨年は、センボンキツネノサカズキを参加者全員で探しましたが、残念ながら確認には至りませんでした。
今年の調査は諸事情により参加者が少なかったものの、幸いにも 1 本の落枝から数株のセンボンキツネノサカズキを確認することができました。なお、昨年の報告でも触れたとおり、調査地周辺の環境はさらに悪化が進んでいるように見受けられ、来年以降の発生についても依然として厳しい状況が続くものと思われます。
センボンキツネノサカズキ以外のきのこは、計 30 種を採取しました。今年の浜通りは過去一番といわれる少雨で、観察会当日は小雨模様ではあったものの、林内はかなり乾燥していたようです。
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