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きのこ研究で功績 郡山・広井さんに菌学会教育文化賞

 受賞タイトル
「人間生活ときのこに関わる事象の啓蒙、普及」
―特に原発事故後はきのこの放射能汚染を中心にー


 郡山女子大大学院の非常勤講師を務める、福島きのこの会の広井勝さん(73)=郡山市在住=が第18回日本菌学会の教育文化賞を受賞した。

 

◆野生きのこのセシウム濃度まとめる

 東京電力福島第1原発事故後は野生きのこについて調査。きのこの放射性セシウム濃度を種類別にまとめた結果を報告し、情報の発信をしてきた。

 また、日本菌学会の会員として菌学の発展にも貢献。同学会東北支部では97年から支部会長等の役員を歴任し、同年には「福島きのこの会」の設立にも尽力した。大学、学会での長年の功績が認められ、同賞に選ばれた。

 広井さんは、仙台市(東北大学)で開かれた第61回日本菌学会の総会で山岡裕一会長から記念の盾を贈られた。広井さんは「これまでの活動、研究の成果が認められてうれしい」と喜びを語り「この受賞を励みにより研究に励み、きのこの正確な情報を発信したい」と決意を語った。


広井さんのプロフィール
 群馬県前橋市出身。宇都宮大を卒業後1966(昭和41)年に郡山女子大の開学に合わせて助手として着任し、助教授、教授を務めた。専門はきのこの食品機能性で、特に脂質の研究に力を注いできた。

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日本菌学会の教育文化賞を受賞した広井さん 

日本菌学会の教育文化賞とは、
 教育文化賞の受賞の対象、資格は「菌学領域における教育、文化、その他の発展、普及等の面で顕著な貢献をした者で、原則として正会員または終身会員とする」と決められており、推薦者の推薦理由書が必要である。
 この賞は1997年より制定され、ことしの受賞回数は第18回となっている。(受賞者のない年が3回ある)
過去にこの賞を受賞された方には勝本謙、吉見正一、古川久彦、小川眞、池田良作、奥沢康正、長沢栄史先生などがおられる。
 東北支部の関係では斎藤紀先生(石巻専修大学)と青森県の工藤伸一さんが受賞されており、図鑑の出版やユニークな研究、地域住民に対する菌学の普及活動などが評価されての受賞が多いようである。