ツヤウチワタケ類似種?Microporus vernicipes
■タマチョレイタケ科ツヤウチワタケ属
肉眼的形態(2020.03.22記述)
発生地;
広葉樹倒木上(広葉樹の枯れ枝上)
子実体;
半円形ときに円形で柄をつける(腎臓形で横に柄をつけるがまれに円形で中心に柄をつける)
傘 ;
肉 ;
子実層托;
柄 ;
類似種にツヤウチワタケモドキがある。手持ちのずかんでは「原色日本新菌類図鑑」のみに掲載されている。
本種とツヤウチワタケモドキの特徴を比較表にまとめてみた。
赤文字は、2018年(平成30年)10月22日撮影の子実体の特徴と一致している部分である。ほとんどの部分でツヤウチワタケの記述と一致する。
しかし、最も気になる相違点は、孔口の記述である。本子実体子実層面の拡大画像を見ると、平滑とは言えないと思われる。
ツヤウチワタケモドキの記述では、「歯牙状のため触感は平滑ではない」との記述であることから、ツヤウチワタケモドキも考えた。
しかし、この記述を一様にザラザラ感があるような記述と考えると、本子実体はそのような表面ではなく、つぶつぶが生じているが平滑と言えなくもない。
このことから、本子実体を「ツヤウチワタケ」とした。しかし、ツヤウチワタケの類似種の可能性もあるので、今後の課題だ。
なお、「原色日本新菌類図鑑」には、ツヤウチワタケモドキは変化が多く、種としての研究課題を多分に残している」と記述されている。